光本勇介氏などのエンジェル投資家は近年非常に頼りになる、新たに事業を始める際のパートナーと注目されている存在です。
これまで起業をする場合には銀行などに融資を申し込み、その事業性を正当に評価してもらうことが重要であるとともに、返済期日に返済を行わなければならないことから、期限付きの資金を入手することになるため非常にハードルが高いものとなっていました。
これに対してエンジェル投資家はほぼ無条件で金銭的な支援を行ってくれるものとなるため、安心して起業をすることができると考える人が多いものです。
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エンジェル投資家は本来起業家にとって天使のような存在
エンジェル投資家は本来起業家にとって天使のような存在であり、必要に応じて様々なサポートを行ってもらえるものと考えている人が多いのですが、最近ではこのような形で起業家の支援をすると言う人が増えており、これが1つの新たなビジネスになっている傾向があります。
その多くは自らが事業を行い潤沢な資金を得たことにより、これを効率的に利用しようと様々な企業に投資を行っていると言うケースが多いものです。
しかしそのほとんどが事業を成功させた経験を持っていることから、投資を行う際にもあくまでも利益を追求する視点を持っていることを忘れてはなりません。
すなわち、新たな事業を始めようとする起業家に投資を行うことによって、自らも何らかの利益を得ようとしていることを意識することが必要です。
金融機関が新たな事業に融資をする目的
金融機関が新たな事業に融資をする目的は基本的には利息を含めて期日までに返済をしてもらうと言う形で支援をするものであり、最終的なゴールは返済日に利息を含めて返済してもらうことにあります。
そのため融資の審査の場合には返済能力があるかを中心に考慮することになり、事業の成功は二の次と言う場合も少なくありません。
そのため銀行が審査を行う場合には事業の将来性だけではなく、考えられる様々なリスクに対して効率的に対処を行う準備ができているか、そしてこれを行うことによって自らが提供した融資を返済することができるかが最も重要なポイントとなります。
この点を明確に説明し納得をしてもらうことで、銀行から融資を得ることができるのです。
エンジェル投資家の闇
しかし、エンジェル投資家の場合にはこのような明確な目的があまり表に出ないことが多く、そのために事業内容に賛同し好意的に出資をしてくれると考えてしまうことも少なくありません。
しかしその裏には自らの利益を得るための戦略が隠されていると言うことも多く、これが単純に株式の配当によって利益を得ると言う程度であれば良いのですが、事業が成功した段階でその事業を乗っ取り、自らのものにしてしまおうとするケースもあるので注意をしなければなりません。
このような策略を持つ投資家を見分ける事は非常に難しく、また事前にこのような人物を排除する事は困難であるため、選ぶ際に十分に様々な情報を入手し比較することが必要となります。
特に本人が自ら事業を行っていたときの様々な企業の評価や、従業員の意見等は貴重な情報となるため、これらを積極的に入手することも必要です。
出資を行う代わりにその株式を入手することを希望する
また多くのエンジェル投資家は出資を行う代わりにその株式を入手することを希望しますが、この場合にも十分に話し合いを行った上で適切な分配をすることが重要となります。
特に多くの起業家は自分を支援してくれる重要な存在と認識し、大量の株式を与えてしまうと言うことも多いのですが、この場合には様々な点で問題が生じる危険性があるので注意をしなければなりません。
将来的には株式の保有を分散し、公正に経営を行うことが必要となるため、この際に特定の人物が大量に株式を保有していると経営上大きなリスクを伴うことになります。
また新たに株主を募ろうとした場合にもその評価が下がってしまうことも十分に考えられ、バランスを欠いていると評価されてしまうことも多いので、注意をしなければなりません。
エンジェル投資家に成功した企業が乗っ取られてしまうパターン
実際に好意的な投資家の場合にはあまり大量の株式を保有することを希望せず、様々な面からの後方支援を行うことに徹する場合が多いので、このような実績を持つ人を選ぶことも重要なポイントとなっています。
エンジェル投資家に成功した企業が乗っ取られてしまうパターンは、それ以前に大量の株式を保有したり、もしくは経営面で重要なポストを要求してくると言うケースが多いものです。
このような傾向がある人物は過去にも様々な前例を持っていることが多いため、この点は十分に調査を行った上で選ぶことが必要です。
ほとんどの投資家は自らの成功体験をもとに好意的に事業を支援するスタンスを持っており、必要以上に経営に口出しをしたり、また株式の保有を望まないと言うことが少なくありません。
まとめ
アドバイスが必要な際に求められればこれを行うと言うスタンスを貫いている人が多いのですが、中には現在のブームに乗って利益を得ようとする人も多いので注意が必要です。
これを見分けるためには、様々な情報をいろいろなところから入手し、総合的に比較して決めることが大切です。