ブロウラミネーションとは、眉毛の流れを整えるために行われる眉毛パーマのことを指します。
ロシアで誕生した技術で、ラミネート加工したような仕上がりになることから、ブロウ(眉毛)ラミネーションと名づけられました。
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日本と欧米におけるブロウラミネーションの違い
ブロウラミネーションは、近年日本でも注目度が高まっていますが、欧米で行われている施術と、日本で行われている施術とでは使用する薬剤が異なります。
欧米では、髪の毛のパーマに使われるのと同じ薬剤を眉毛にも使用しますが、眉毛は髪の毛と比べてデリケートなので、日本ではパーマ剤を眉毛に使用するのは薬機法で禁止されています。
そのため、日本で行われている施術では、パーマ剤ではなく眉用に開発された安全性が高い薬品で、化粧品登録されたものが使用されています。
また、欧米で行われている施術では、上向きに貼り付けたような眉毛に仕上げますが、このようなスタイルは基本的に眉毛が太く量も多い、はっきりとした顔立ちの方しか似合いません。
日本人を始めとした東アジア圏の方のほとんどは似合わないスタイルであるため、日本では欧米とは異なり眉毛を自然に立ち上げて整えるのが基本となっています。
眉の毛流れを整えて立体的な眉に仕上がる
日本人の多くは、眉が横向きに流れるように生えており、どうしても平面的な眉になってしまう傾向があります。
また、眉の毛流れには個人差があり、眉頭から眉尻まで綺麗な毛流れとなっている方は非常に少ないものの、ブロウラミネーションを受けることで、毛流れが整えられるとともに立体的になります。
眉毛が薄いことに悩んでいる場合でも、毛の流れを整えることで濃く見えますし、毛の濃さを均一にすることも可能です。
そして、施術後は手でとかすだけで毛の流れが再現されるので、メイクの時間も短縮されるでしょう。
このように、日本式のブロウラミネーションは、欧米で行われているよりも安全性が高く、眉の毛流れを整えて立体的な眉に仕上がるというメリットがあります。
ブロウラミネーションのデメリット
そのため、ボサボサの眉毛に悩まされている方や、眉毛コーティングや眉マスカラなどで眉の毛流れを整えている方、印象を大きく変えたい方などにおすすめですが、この施術にはメリットだけでなくデメリットも存在するので注意が必要です。
そもそもこの施術は、眉の毛流れを整えることを目的としているため、十分な長さの眉毛がない方は施術を受けることができません。
また、効果の現れ方や持続時間に個人差があるというデメリットもあります。
一般的に、眉が太く短い方は施術を受けても効果が得られにくいとともに、効果が持続する期間も短いとされています。
加えて、眉毛が伸びるのが早い方の場合も、持続時間が短くなるため注意が必要です。
一方で、十分な量と長さがある眉で、柔軟性がある毛質の方は、効果が得られやすいとともに持続時間も長い傾向があります。
十分な量と長さがあり、柔軟性がある眉毛を持っている方の場合、約1か月ほど効果が持続するとされていますが、場合によっては2週間程度で効果が失われてしまうこともあるので、この点に関しては念頭に置いておく必要があります。
また、ブロウラミネーションは非常に新しい技術なので、施術を受けられるサロンが限られるというデメリットもあるとともに、十分な知識や技術を習得する前に施術を行っているサロンも存在するので注意が必要です。
一部のサロンではパーマ用の薬剤を眉毛にも使用している
上記の通り、日本では眉毛にパーマ剤を使用するのが禁止されていますが、一部のサロンではパーマ用の薬剤を眉毛にも使用していると言われています。
そもそも、髪の毛やまつ毛のパーマでは、1剤で毛の内部組織を一度バラバラにして、2剤で再びつなぎ合わせています。
毛の組織を破壊してつなぎ合わせる必要があるため、パーマ剤は非常に強い薬剤となっていますが、髪の毛は一定の長さがありますし、まつ毛は外側に向かって生えているため、パーマ剤を毛だけに塗ることができるとともに、ロットで形状を固定することが可能です。
一方で、眉毛は十分な長さがないとともに、肌に沿って生えているため、髪の毛やまつ毛のようにパーマ液を毛だけに塗布してロットで固定するということはできません。
そのため、薬剤を毛に塗布した後は、肌をロット代わりにして固定する必要があります。
加えて、パーマ剤は毛に馴染ませる時間が必要になるため、眉毛に薬剤を塗った後は肌にラップを押し付けて固定します。
まとめ
このように、眉毛にパーマ剤を使用する場合、どうしても肌に薬剤が付着してしまいますが、上記の通りパーマ剤は非常に強力な薬剤です。
パーマ液が肌に付着しても問題が生じない方が存在するのも確かですが、肌が弱い方の場合は肌荒れなどのトラブルの原因となる恐れがあります。
パーマ液を使用する欧米式の施術では、2019年以降の欧米でトレンドとなっている眉の毛流れを上向きに仕上げるスタイルを実現できますが、肌荒れなどのリスクも伴うのでパーマ剤を使用した施術は受けない方が賢明です。