『ユニセフ…UNICEF』と聞いて、テレビCMや街中での募金活動などを思い浮かべる人が多いのではないでしょうか。
UNICEFとは、「国際連合児童基金…United Nations Children’s Fund」の略称で1946年12月11日に設立された国際連合総会の補助機関として設置され、本部はニューヨークに置かれています。
コンテンツ
日本も戦後15年間医薬品や食品などの援助を受けていた
設立当初は、国際連合国際児童緊急基金(United Nations International Children’s Emergency Fund)と称して、戦後の子供を主な対象援助とした活動をしており、日本もその対象国の一つで戦後15年間医薬品や食品などの援助を受けていました。
次第に活動範囲を広げていき、1953年に正式名称が現在のものに変更されました。
現在でも、発展途上国や紛争地域に住む子供たちを援助する支援活動を、積極的に行っている組織です。
UNICEFは子どもたちの権利の実現を世界的に推進している機関で、子どもの保健・栄養、安全な水・衛生、すべての男子・女子のための質の高い基礎教育、暴力・搾取・エイズからの保護活動を支援しているのです。
活動資金は全て、個人であったりビジネス、基金、政府からの任意拠出金から成り立っています。
また、児童の最善の利益のために行動しなければならないという子どもの権利条約「児童の権利に関する条約」の普及活動もしています。
UNICEFの組織図
UNICEFの組織図は、支部に相当する「事務所(UNICEF offices)」、途上国に存在して実際の支援に当たる「現地事務所(Field Offices)」と、世界の7つの地域にある「地域事務所(Regional Offices)」、これらを統括する「本部(headquarters)」、そして先進国に存在してUNICEF本体を支える「国内委員会(National Committees)」とで構成されているのです。
この中の日本の、地域事務所にあたるのが『UNICEF東京事務所』です。
渋谷方面から原宿・青山方面に行く際に青山学院大学の向かい側に国際連合大学がありますが、そのビルの8階に入っているそうです。
UNICEFと聞いてもピンとこなかった人でも、「あぁ、あのビル」と思った人もいるのではないでしょうか。
UNICEF東京事務所の概要
UNICEF東京事務所は、ユニセフ東京事務所「日本・韓国」兼任代表の執務室が置かれており、日本政府との政策対話を通じ、政府開発援助(ODA)による資金協力の働きかけおよび調整を行っています。
国会議員、国際協力機構(JICA)、非政府組織(NGO)等、様々なパートナーを通じて、子どもの権利やUNICEFの活動への理解と協力を促進する活動も行っているのです。
日本ユニセフ協会とは、共同運用しているなど協力関係もありますが、別の機関です。
財団法人日本ユニセフ協会は、前出の先進国36ヶ国と地域に存在している各国における民間協力の窓口となっている国内委員会に該当します。
民間からの募金は日本ユニセフ協会で受け付けている
民間からの募金については、ユニセフ東京事務所ではなく、日本ユニセフ協会の方で受け付けているそうです。
ユニセフ東京事務所は、ユニセフ韓国委員会やユニセフ日本委員会とは密接な協力関係でもあるのです。
UNICEF東京事務所は、「世界中すべての子どもたちに、公平な機会を」というUNICEの理念を基に、感染症対策・母と子の保健改善・教育・社会開発など分野での日本のODAとユニセフの連携促進、研究機関、学術団体、NGOとのパートナーシップ強化とプロジェクト支援、セミナーやワークショップなどの啓発活動、超党派の国会議員で構成されるユニセフ議員連盟のアドボカシー活動への協力などを行っています。
facebookやTwitterなどを頻繁に更新
facebookやTwitterなどを頻繁に更新しており、活動内容の報告や情報発信、世界の子供たちのさまざまな問題を発信したりしているのも非常に興味深いところです。
私たちの普段の生活の中ではなかなか知ることの出来ない、発展途上国や紛争地域の子供たちの生きる過酷な環境や、マスコミも大々的に報道しないような情報を得ることが出来るのです。
今、世界の子供たちに起こっていること、問題になっていること困っていることをリアルタイムで知れる貴重なSNSでもあります。
SNSが世界に浸透するにつれて、こういった情報がより多くの人に早く伝わるようになりました。
日本国内では、自然災害での被災地への支援活動であったり、世界規模では新型コロナウィルスがもたらしている影響やワクチンの普及状況と問題点などがあります。
まとめ
持続可能な世の中を目指す上で、私たちにやらなければならないことがたくさんあります。
世界中の子供たちの生活環境の改善や援助は、とても重要な役割を果たしているのです。
未来を築いていく子供たちへの支援は、地球の未来への投資でもあります。
何か自分に出来ることはないかと思っている人は、まずは情報を得て今何が起きているのかを「知ること」から始めてみるのがよいのではないでしょうか。